森田療法を知ってこれから森田療法を勉強したいと思う人が、最初どの本から読めばいいのか、全く分からないのではないでしょうか?
森田療法を始めて勉強する人が読むには、中村敬先生が書いた「よくわかる森田療法」を断然おすすめします。
私は、神経質症で悩んで森田療法を知った時、片っ端から当時本屋に置かれてあった森田関連の本を読んでいました。人物名で挙げると森田正馬、高良武久、水谷啓二、宇佐晋一、鈴木知準、岩井寛、大原健士郎、長谷川洋三、岡本常男、渡辺利夫、辻村明など(敬称略)。
たくさん読んできた中で最近久しぶりに森田の本を読んでみたいと思い立ち、「生活の発見会」でもすすめている本がありましたので「よくわかる森田療法」を読みました。
そこで昔読んだ森田関連の本より随分読みやすいなと感じましたので本の紹介をしたいと思います。
「よくわかる森田療法」の特にいい点は、下記の通りです。
① 森田療法が精神療法の中でどのような位置づけか理解することが出来る
② 森田療法の理論を分かりやすく解説している
③ 昔の本と違い現代の人に分かりやすい言葉で書かれている
④ 森田療法の対象の病気について明確に記載がある
森田療法を始めて知った人は、森田療法がどのような療法なのか全く分からないと思います。それを全体の心理療法の中から森田療法のある位置づけを説明しています。
これはとても助かりました。
森田療法の重要なワードは、「あるがまま」です。全ての本にこのワードは出てきますが、実は悩んでいる人には、「あるがまま」を理屈で理解するのは難しいのではないかと思っています。
「あるがまま」を理解できないから悩みから抜け出せないのではなく、悩んでいる最中だから「あるがまま」を理解できないと考えた方が分かりやすいです。
「よくわかる森田療法」に書かれている「あるがまま」のページは、2ページでした。
昔の森田療法の本は、少し難しい言いまわしの文章で書かれていることもありますが、「よくわかる森田療法」では、一般の人が読みやすい文章で書かれており理解しやすいです。
映画、絵画、音楽にしても昔のものはそれなりにいいのですが、現代人は同じ時代の人が書いたものの方が、理解しやすいです。
森田療法は、「普通神経質」「発作性神経症」「強迫観念症」に効果があると言われています。
「同じ精神疾患でも統合失調症やパーソナリティ障害、躁病、いわゆる依存症などは森田療法で治療を行うことはあまりありません」と記載があり、なるほどと思いました。
また、昔の森田療法の本では薬を使わないことを前提に記載されている場合が多いですが、現代では薬と併用して理療していくのが一般的と記載があり安心しました。
森田療法を知ってこれから森田療法を勉強したいと考えている人には、「よくわかる森田療法」著:中村敬 を読むことをおすすめします。
この本を読んでより森田療法を勉強してみたい人は、「生活の発見会」森田関係図書のコーナーも参考にしてみてください。
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