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【追加1】 森田療法を独学する人がほとんど勘違いする重要なポイント

 

前回、「森田療法を独学する人がほとんど勘違いする重要なポイント」という題のブログを書きましたが、もう一つ重要なポイントがあるので追加して同じ題でブログを書くこととします。

 

それは、

 

「治す為に行動しても治らない」

 

ということです。

 

森田療法を勉強していると森田療法の大事なポイントは「あるがまま」と教わります。

 

それに次ぐ重要なポイントとして悩みや症状は取り敢えずそのままにして、まずは必要な行動をしましょうと書いています。

 

我々がとらわれている症状は病気ではないので、やらなきゃいけないことを行動して、自分の症状に向いている意識を正しい方向に戻して、意識を行動に向けることで、症状が取れてくるということです。

  

我々森田神経質者は、ひとつのことに拘る(こだわる)という特徴を持っています。それが、本来の正しい欲望に対して向き始めるといいのですが、悩んでいる方は、自分の症状に意識が向く強烈なクセが付いてしまっており、それを自分の意思でコントロールしようとするところに大きな間違いがあります。

 

症状を気にして、意識することでますます症状に意識が集中することを「精神交互作用」と言います。

 

自分の意思でコントロール出来るのは、当然ながら自分の行動だけです。(これは、森田理論以外でもよく言われていることです。)

 

そこで「なすべきをなす」と教わると、悩んでいる人は行動します。

 

す為に行動します。

 

行動することはとても大事なポイントなのですが、治す為に行動することが、森田療法としては間違いなんです。

 

森田療法で何が一番大事かというと、何度でも言いますが、「あるがまま」です。

 

「あるがまま」になろうと意識すると、悩んでいる人は、自分の症状を意識していることになるので「あるがまま」にはなれません。これを前回のブログで書きました。

 

「あるがままになる」とか「行動すると治る」は、症状を意識していることなので、症状を完全に意識しなくなるほど行動に没頭することが大事です。

 

そこで話を元に戻しますが、我々森田神経質で悩んでいる人は、悩むクセ、(症状に対するはからい)があります。自分の悩むクセは意志の力ではコントロール出来ません。コントロールできるのは自分の行動だけです。

 

そうすると、「まずは行動する」だけです。

 

「行動する」と、自然と「何とか治したい」と頭の中に浮かんできます。

 

そこと戦っても全く勝ち目はないので、浮かんだままにしておきます。

 

これを、そのままにすることが、実は難しい。

 

悩んでいる人には、とても難しいです。

 

これが出来たら神経質症は治りますが、そんなに簡単に出来るものではありません。

 

頭に浮かんでくる「治したい」という気持ちをそのまま浮かんだままにすることは、難しいことですが、「治したい」という気持ちは感情なので、どうしようもないと理解しているだけでも大きな前進です。

 

森田療法は、本にすると1冊でも説明できるほどの理論ですが、それを自分の体で理解するには結構時間が掛かることもあります。よって、しばらくは勉強を続けるということが大事になってきます。

 

「今、行動すると症状を必ず意識してしまうので、だったら行動しなくてもいいのではないか?」と質問が出てきそうですが、これは行動した方が100倍いいです。我々はもともと「生の欲望」が強いので、行動することによって自分の正しい「生の欲望」を満たすことになります。

 

行動することで、症状のことを意識してしまうかもしれませんが、「行動する」ことが大事であるということには全く変わりありません。

 

「治そうと思って行動しても治らない」ということを理解することだけでもとても大事なことです。

 

森田神経質症を克服して治った方の意見やアドバイスを聞きながら少しずつ症状を克服していきましょう。

 

 

少しずつです。

 

 

※千葉県には4つの集談会があります。船橋集談会は、毎月第3日曜日に船橋駅近くの船橋市中央公民館で開催しております。

 

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